やすだに暮らす/暮らす人々の横顔

消防士/ミュージシャン
中島浩志さん

安田を愛する消防士がレゲエで歌う郷土愛。
小さい町から面白いことを発信していきたい。

『土佐の海から見る太平洋 しばし世間の波から解放 日本列島ここから一望~♪』

レゲエのリズムにのせて郷土愛あふれる歌を作ったのは、安田町出身の中島浩志さん。本業は消防士ですが、ミュージシャンの顔も持つ男性です。2002年、小中学校時代の野球仲間と「LA☆STARS」を結成し、地域のスポーツ大会などに出たり、一緒に遊んだりする中、遊びの一環として音楽活動を開始。以来、地元のお祭りやイベントに参加したり、自分たちで野外パーティーを企画したりしながら、ターンテーブルを回して演奏をするようになりました。本格的に曲を作り出したのは、6年ほど前から。芸西村で開催されたレゲエの野外のフェスを観たのがきっかけでした。

「中央で活躍するアーティストたちが芸西村に集っていて、こんなに小さな町でこんなに大きなことができるんだと驚いたんです。それで、自分の地元でも何かできたらいいなと思って始めたのがきっかけですね」

中島さんの楽曲には、安田町をはじめ、馬路村や奈半利町など、高知県東部の地名や友人たちの固有名詞が登場します。現在は仕事の関係で安芸市に住んでいますが、彼自身、青春時代を過ごした安田に対する思いは特別なものがあると言います。

「僕は安田が大好きなんです。人の温かさが全然違う。やっぱりテーマは地元愛。安田には「豆電球」さんが先駆者でおりますんで、かぶらんようにせんといけませんが(笑)、将来的にはコラボレーションしてみたいですね」

音楽を通じて、町のあらゆる人たちと町への思いを共有したい。自分たち以外にも地元発のアーティストが出てほしい・・・。中島さんの夢は尽きません。

レゲエがジャマイカの黒人たちの反骨精神から生まれたように、この小さな町から、都会に負けずに、熱い思いを発信しようとする若者がいました。